元島民も感動!観光客もハマる西表島満喫1日ツアー

綺麗な海を前にビーチでのんびりするのも大好きですが…
世界自然遺産に登録された西表島では、のんびりするだけではもったいない程の魅力的な大自然アクティビティが沢山あります。
西表島歴4年半の元島民が、敢えてツアー客として西表島の大自然を感じに行った1日をご紹介します。
島民も満足間違いないツアーショップ”道草屋”

「もう観光っぽいツアーはもう飽きた」
「せっかく西表島まで来たなら、本物の自然を体験したい」
そんな方に自信を持っておすすめしたいのが、地元の人にも愛されているツアーショップ『道草屋』です。
道草屋さんの公式ホームページは→こちら!
オーナーの那須さんは私が西表島に住んでいた頃からの友人。
明るくて楽しくて、良い意味での”ゆるさ”もあってリピーターさんや島民からも大人気のガイドさんです。
今回は西表島で大人気”道草屋”の一日ツアーに参加してきました。
那須さんとも「やっぱり西表島のポテンシャルは凄すぎるな!」という結論にもなった、3年ぶりに帰ってきた元島民が今回遊んできたツアーをレポします。
ツアーのスケジュール

8:30 宿のお迎え
9:00 白浜港出発
9:40 洞窟へ道草
10:40 水落ちの滝
11:15 ランチタイム
12:10 水落ちの滝出発
12:45 イダの浜手前道草
13:20 イダの浜沖シュノーケル
14:30 内離島道草
14:50 出発
15:30 白浜港到着
時間やコースは日によって変わりますが、スタートと終了時間は大体これくらいになるかと。
ではそれぞれ詳しく紹介していきます。
まずはキラキラ洞窟へ道草

白浜港から出発して船浮集落の方へゆっくり漕ぎ出します。
漕ぎ始めは少し風があったものの、すぐ落ち着いてきたので疲れる心配はなさそうです。
西表島の沿岸を30分ほどゆっくり漕いで行くと、最初の道草ポイントの洞窟へ到着。

この時間帯は少し潮が高かったので3人乗りのカヤックは曲がりきれずに断念。
でも私たちは2人乗りのカヤックだったのでギリギリ通ることができました。

道草屋のツアーの良さはこうしてその日の潮位や天候に合わせて行き先や道草ポイントを変えてくれるところ。
右手の船浮集落を眺めながら、次なる目的地”水落ちの滝”へと船を進めます。
「水落ちの滝」でジャングルブック氣分!豪快シャワー体験

さらに30分くらいゆっくり漕いでいくと、水辺にはマングローブ林が広がってきました。
ちなみに、日本に生息する全7種類を見ることができるのは西表島だけ。
マングローブが増えてきたので、海水から炭水に変わる支流へと入っていきます。
静かな空間に響いていたのは、どこか頼りない渡り鳥「リュウキュウアカショウビン」鳴き声。
普段は美しい声色なのですが、今回はもう少し練習が必要な鳴き声でした。
ジャングルの中をゆっくり進んで行くと、前方から水の流れ落ちる音が聞こえてきます。

これが「水落ちの滝」。
カヤックや船に乗ったまま直接滝を浴びることができる人気スポットです。
早速そのまま滝の中へ突入。

見た目以上に、実際に浴びると水の勢いが結構あります!!
海と違って川の水はひんやり冷たく、ほてった体にでスッキリ爽快。
(これが予報通りの大雨だったら震えていたでしょう…)
少し早めですが那須さんがここでランチの準備。
私たちはカヤックを降りて滝壺でぷかぷか自由時間。
ライフジャケットを着ているので、安心して浮いてられます。
滝の流れる音を聞きながら、空をぼけーーっと見上げる時間は贅沢です。
岩の上にはトントンミー(ミナミトビハゼ)たちも日光浴。

この滝横の岩には大正十年と書かれた落書きもあります。
こんなジャングルの奥地で…歴史の深みを感じます。
そしてこの自然の中でパスタを作る那須さんがカッコいい!
あっという間にご飯の準備ができたようです。
お目当て那須さんの絶品パスタランチ

西表島の多くのツアーショップのお昼と言えば定番の”八重山そば”。
もちろん私も大好きなんですがーーー
道草屋のランチはなんと”パスタ”なんです。

那須さん特製パスタは別格で自然の中、滝の音をバックに食べると、そのおいしさは格別。
正直遊ぶ楽しさと同じくらい、このランチタイムを楽しみにしていました。
食後はスナックパインと挽きたてのコーヒー、さらにバナナケーキまで。

こんな贅沢コースがツアーで出てくるなんて本当にありがたいです。
ごちそうさまでした!
干潮時に行ける隠れイダの浜で道草

滝で涼み、絶品ランチでお腹も満たされたところで次の目的地へ再出発。
川を進むと、カヤック1艇がギリギリ通れるくらいの深さまで潮が引いていました。

今回の旅ではおそらく最後であろうマングローブ林をゆっくり感じながら漕いで行きます。
再び海に出ると、船浮集落を超え、左手に西表島の美しい地層を眺めながらからイダの浜方面へと漕ぎ進めていきます。
有名なイダの浜の少し手前の浜に道草。
ここも干潮だからこそ上陸できる特別なスポット。
目の前に広がるのは、まるで映画のワンシーンのような壮大な地層の壁。

自然が作り出したとは思えないほど整った洞窟。
満潮時にはカヤックでこの洞窟を通り抜けることも楽しそうですが、干潮だからこそ上陸して近くで観察できるこの景色も特別です。
昔はお金の代わりとしても使われていたこともあった大きな”タカラガイ”。

ついさっきまでここが海だったことに氣がつかされました。
島に住んでいた頃は歴史や自然の成り立ちに興味は無く、ただ楽しく過ごせるかだけを考えて生きてきました。

歳を重ねるごとに、今まで避けていた分野に興味が湧いてくることに、自分も驚いています。
本当にここも素晴らしい場所でした。
船浮湾で穏やかシュノーケル

再びカヤックに乗り込み5分ほど漕いだらイダの浜沖でシュノーケルタイム。
この日は天気予報的に泳げないかもと諦めていたのですが、、予報はあくまでも予報。
※特に西表島の天気予報は当てになりません!
念の為シュノーケルの道具を持ってきていて正解でした。
この辺りは以前はウミガメさんたちの”お家ポイント”だったらしいので、早速カヤックから飛び込んで探しながらみんなで海散歩。
船浮湾の珊瑚は海温上昇の影響により白化し、ほとんどが死んでしまっていて、茶色や黒くなってしまっています。
那須さんによると、10年前は枝珊瑚が生き生きとしていてとてもカラフルなお花畑だったそうです。
そんな船浮湾も体験してみたかったです。
それでもまだ生きている珊瑚の隙間にはアカネハナゴイ、ハマクマノミ、スズメダイ、ハナゴイなどなど、西表島らしい鮮やかな魚たちを見ることができます。

ウミガメさんとは会えずに残念でしたが、綺麗な海と魚たちが見れただけでももう満足です!
干潮時だからこそ面白い内離りで道草

海で泳いだあとは、まだ時間に余裕があったので内離島(うちパナリ)へもうひと道草。
…と、ここで急展開。
カヤックを漕ぎ始めた途端、爆風とそれによって立つ波の影響でなかなかハードなカヤックに。
目的の浜まではひたすらパドルを漕ぎ続けました。
ある程度近づくと風裏に入って穏やかな海面に。
無事にカヤックを砂浜に上陸させて安堵。
するとここでまさかの天然のシャワーが出現。


このチョロ滝も実際に当たると勢いありましたが、海水も流せてスッキリ。
シャワーの後は干潮だからこそ歩ける海岸線のお散歩タイム。
普段は海に沈んでいるところですが、今日のこの潮が引いた時間で現れた貴重なタイミング。

まるで誰かの作品のような不思議な岩ばかり。
船で通り過ぎてしまうポイントにも、実は自然の造形物をたくさん秘めている西表島。

そこに氣付いて寄り道してくれるところも道草屋ならではかもしれません。
ゆっくりビーチを散策しながら進んでいくと、2艇のカヤックを那須さんが引いてきてくれるので助かりました。
再びカヤックに乗って最後の力を振り絞って帰ります。
沢山のウミガメたちと共にゆっくり帰路へ

さっきまであんなに爆風で前に進みずらかったのに、内離島(うちパナリ)でのんびりしてる間に風もすっかり落ち着いて、ありがたいことに帰りはまた穏やかな海へと変わっていました。
ちょうど干潮だったので船艇を珊瑚に当てないようにゆっくり進み浅瀬から出ていきます。
そしてふと前を見ると、凪いでる水面からウミガメさんが顔を出し”ポチャン”。
一瞬なので見逃しちゃいそうですが、どうやら何頭かいるらしく、次々と息継ぎをしに顔を上げに来てくれる様子を見ることができました。
シュノーケル中には逢えなかったけど、お見送りしてくれているようで嬉しかったです。
途中、船浮からの高速船に抜かされ、その引き波に乗ってみたり。
そんなこんなであっという間に白浜港へ到着。
すでに肩は筋肉痛ですが「疲れた」よりも「楽しすぎた!」
本当に一瞬で過ぎた1日に感じます。
とりあえず無事に帰って来れて何よりです。
ビール好きには最高!”屋良商店”で生ビールが飲める!

ツアーが終わり那須さんが最後片付けをしてくれている間に、
「屋良商店でビールでもどうぞ〜」って言ってくれたので、素直に甘えて行ってみました。
「紙コップもらえるから〜」
と言われたけど、缶ビール買ったらコップも付いてくるのか!?とちょっと不思議なまま店内へ。
するとまさかの
”生ビール¥600”という文字が!
全然知らなかったので、めちゃ嬉しいビッグサプライズでした。
さっそく乾杯!
ツアーの締めに冷たい生ビールは最高な贅沢でした。
最後に

ずっと遊びに行きたかったけど、なかなかタイミングが合わずにやっと叶った西表島帰省。
山も海も、地形も空気も…
3年ぶりでもやっぱり西表島は私たち夫婦にとって特別な場所でした。
そして何より、久しぶりに顔を合わせると「おかえり」っ温かく迎え入れてくれるやさしさにじんわり。
この島に暮らした日々が今もちゃんと繋がっているんだなぁと改めて感じることもできました。
今回の西表島滞在は観光だけではなく、もっと深くて温かい旅となりました。
また次に帰ってくる日がすでに楽しみです。
今回関わってくれた皆さん本当にありがとう
しかいとぅみーぱいゆ〜