一度は行ってみたい西表島マヤグスクの滝
西表島の島の人も気軽には行けない幻の”ヤマネコの城”という滝があることはご存知でしょうか。
ここ近年では西表島の紹介する番組も増えてきていて、以前よりも知名度があがってきてる気がします。
実は先日、大人気の某世界各地を旅する番組(今はコロナの影響で日本国内を旅する番組)でも、ここ西表島マヤグスクの滝が取り上げられていました!
行ったことある人はみんな”1度は行くべき” ”とても感動する”など島内の数多くある滝の中でも評価の高い滝です。
今回は島に来て3年目の私と、同じく3年目のガイドの友人と行ってきたのでご紹介します!
マヤグスクの滝とは?
沖縄県で最大の浦内川の上流にある、支流のイタジキ川(イタチキ川)の上流に位置する、落差10m横幅15m程細かい段々になった岩を流れる滝です。
名前の由来は、沖縄の方言で
- 「マヤ」 は猫(イリオモテヤマネコ)
- 「グスク」 は城
ヤマネコの城→マヤグスクの滝となったそうです。
マヤグスクの滝の場所
西表島西部の上原港から車で15分程白浜方面へ行った浦内川が入り口。
浦内橋の手前左側にこの看板があるので、ここから降りていきます。
駐車場もありますが、台数は多く止められません。
簡単に言うと、この上流で西表島の真ん中にあります。
なかなか疲れますよ~
ちなみに西表島の大きさは沖縄本島の次に大きい島。
登山技術などはあまり必要ないですが、歩く時間が片道3時間程かかるので島内では最難関ツアーとも。
マヤグスクの滝へ行く前に
西表島には数多くの滝があり、今回もルートの途中でも通るマリウドゥの滝やカンピレーの滝のようにツアーガイド無しの自力でも行ける滝もいくつかあります。
しかし、このマヤグスクの滝はハードルの高い道のり(道がわかりにくかったり、泥道で歩きにくいなど)になっているため、しっかりツアーに参加しましょう。
※入山届を出さず、禁止をされているキャンプを行った際、警察、救急隊、ツアーガイド総出で探索したという例が過去にあります。
キャンプを行い何日間か山に滞在していただけで大事には至りませんでしたが、島全体に迷惑がかかるということを忘れないでください。
遊覧船で行くツアーは時間に余裕が無い為、初心者の方や体力に自信がない方は滝にたどり着かずに引き返すこともありますので事前にショップのガイドさんに相談してみましょう。
※遊覧船チャーター便にすれば早出発、カヤックで早出発できます。
スケジュール(遊覧船)
9:30 浦内川河口 出発
↓クルーズ
10:00 軍艦岩 出発
↓トレッキング
10:45 カンピレーの滝 到着
↓休憩(水浴び)
11:00 横断道入り口 出発
↓トレッキング
12:45 マヤグスクの滝 到着
↓ランチタイム
13:10 マヤグスクの滝 出発
↓トレッキング
15:00 横断道入り口 到着
↓トレッキング
15:45 軍艦岩 到着
↓トイレ休憩
16:00 軍艦岩 出発
↓クルーズ
16:30 浦内川河口 到着
トレッキングは普通に行くと3時間はかかると言われています。
軍艦岩からカンピレーの滝までは歩きやすい道なので、いかにここで時間を巻けるかによって滝での滞在時間が変わってきます。
マヤグスクの滝までの詳細
スタート地点
浦内川河口に浦内川観光が運航している遊覧船の乗り場があるので、受付で乗船券の購入と入山届の提出をします。
(ツアーで行く際は事前にショップで届け出てくれていると思います!)
9:30いよいよマヤグスクの滝に向けて出発!浦内川上流の軍艦岩まで30分程かけて登って行きます。
船が出航して最初の方はマングローブ林が広がっていて、西表島を感じることができます。
しばらく行くとマングローブは減っていき、亜熱帯特有の植物たちが現れてきます。
そして軍艦岩に到着と同時に、ここから時間との戦いの始まりです。
軍艦岩からカンピレーの滝
観光のクルーズは、基本的に”マリウドゥの滝”や”カンピレーの滝”に行く人の為に運航しています。
マリウドゥの滝まで30分更に15分かけてカンピレーの滝へ行きます。
と案内でありますが、ぶっちゃけこの時間では間に合わないです!
出来れは早歩きでここは10分くらい巻きたい!
道も整備はされていないですが、歩きやすいので、逆に言うと時間を巻きやすい場所になります。
慣れている島の人でも、高温多湿の真夏だとめちゃくちゃしんどいです。
(真夏のシーズン中は、ツアーを開催していないショップが多いので時期も確認しましょう)
カンピレーの滝の上流に登っていくと登山口が現れます。(初めてだとわかりにくい)
その前にそこの川で休憩がてら全身ひと浴びすると気持ちよくて、熱中症対策にもなるのでおすすめです!
登山口からイタジキ川まで
登山口入り口は急に高さのある段の道を登っていくというところから始まります。
「最初からこんな道?先が思いやられる…」
が、2回行って2回とも感じた私の感想。
でもとりあえず息が上がるのはこの最初の一瞬で、あとはひたすら歩くのみです!
どんな道かというと、歩きやすい道もあれば滑りやすい道、泥道、道幅が狭い道や(すぐ崖になっているところとか)
ぐっちょぐちょの底なし沼と言わんばかりの泥道なんて不快で不快でww
しかもこの道中は本当にヤマビルが多い!!
たまにすぐ気付いたりしますが、奴らはいつの間にか気づいたら足首に、一応見つける度取ってるけど、途中でどうでもよくなるくらい付く時があります。
ただ、2㎞ずつ看板が立っているのと、時々ロードマップが立っていたりするぐらいで、とにかく前進あるのみ。
ちなみにおすすめの天候は雲っているときとか、なんなら雨ぐらい降ってくれた方が快適。
浦内川の支流イタジキ川に出ると
ここまでかなりヘロヘロになりながら「まだかな~まだかな~」って思いながら歩いてますが、このイタジキ川に出るとやる気が戻ってきます。
泥の中も通って足元もぐちょぐちょ、山道から沢道に変わるので心も体もリフレッシュに!
”滑”といって岩肌を流れる川で、ここも自然にできたと思えないくらいに素晴らしい景色になっています。
ここまで来たらマヤグスクの滝はもう目前!
この上流に幻の滝が確実にある…
この沢を歩くのは滑りやすいですが、とっても気持ち良いです。
この沢を歩いていると前方に滝が現れてきます。
これまでの疲労が吹っ飛んでいくくらいの迫力!!
初めて行ったとき、すでにここで感動しました。
滝の近くまで行くには再度山道に入るのですが、近づくにつれ大きくなっていく水の流れる音でドキドキが止まりません。
到着!これが幻の滝”マヤグスクの滝”
マヤグスクの滝は細かい段になっているのが特徴で、もちろん自然に出来た形状です。
この時の水量は多すぎず少なすぎず、これくらいの水量が段を流れているのがわかるのでベストだと!
高さというよりは滝幅が広がっていて迫力があります。
”ヤマネコの城”と呼ばれているように、本当にイリオモテヤマネコが住んでいるんではないかと想像させてくれます。
滝上にも行ける
向かって真ん中より少し右側らへんに、丁度良い登りやすい階段があるのでそこから上まで登って行きます。
※滑りやすいので十分に気を付けましょう。
滝上は綺麗に平らになっていて、ステージにでもなりそうな素敵な場所。
流れも激しくないので普通に歩けます。
ここも人工的に作ったのではないかと思うほどの空間になっています。
ここに流れてくる水は…
細いところから流れているので勢いがあります!
この両脇の岩壁も本当に自然にできたのかと思うと不思議だしとっても神秘的で、幻の滝とよばれる意味が分かります。
大雨が降っていない限りは、このステージの端っこでランチをすることができます。
端に寄れば水も流れていません。
今回はここで八重山そばを頂きました!
最初の道を巻けばここでのランチタイムをのんびり取ることがます。
ちなみに私たちは1時間15分程滞在できましたが、ツアーショップの方に聞くと、たどり着けないこともあったりするということです。
体力に自信がない方は、ツアーショップのガイドさんと相談してみてください。
今回私は遊覧船で行ったため時間に制限がありましたが、ツアーショップによっては早い時間に出発して、時間にゆとりができたりします。
最終便に間に合うように帰る
当たり前ですが帰り道は来た道です。
なんとなくですが、なぜか行きより帰りの方がしんどさは軽減されている気がします。
もし万が一、最終便の16:00を過ぎてしまった場合は、チャーター便として浦内川観光のスタッフさんが来る事になります。
このチャーター便の料金は1万円程、電波も届かないので心配もかけてしまいますので、なるべく間に合うように帰ってきましょう。
帰りの船内
多分周りの観光客は「この人たち何してきたの??」みたいな感じに思ってるかも知れないですが、ヘロヘロすぎて気にもなりません。
遊覧船で行くメリットは、帰りのグルーズで少し休めることです。
浦内橋が見えてきて、無事帰ってこれた~って感じ。
実際行ってみて、感想。
西表島には沢山の滝があり、私も色々と滝に行ってきましたが、今のところ1番きつい滝だと思います。
しかし、あの道のりを超えてたどり着く達成感は半端ねえ!!!
滝の大きさ、滝の作り、名前までも自然のパワーを感じることができます。
ゆっくり時間をかけられるならそこまで大変ではない気がするので、チャーター料を払って出発時間を早めるかカヤックで行くのがいいのかもしれないです。
道中「マヤグスクはもういいかな…」とも思ったりしましたが、やっぱりまた行きたい!w
次に行くときはカヤックでゆっくり行きたいなと思いました。