【奥西表】網取ならシーカヤックでシュノーケルツアー
はいたーい!
12月で西表島に移住して4年と9カ月目になるSARAHです。
西表島には4シーズンと長く住んでいるのに今まで行ったことのなかった秘境、網取(あみとり)。
シーカヤックで行く網取ツアーがとってもよかったので紹介します。
網取とは
網取は船でしか行けない陸の孤島。
定期便船も無いので交通手段は船のチャーター、網取船ツアー、カヤックツアーなどに参加しないと行けない場所。
ということで今回私は西表島の先輩ガイドの那須さんが昨年始めたツアーショップ「道草屋」さんにお願いしました。
網取の歴史
西表島の南西部にある網取湾に面した場所にある、今は誰も住んでいない旧集落。
網取へは昔も今も陸路が無い為、船でしか行けません。
交通の不便さや収入源が乏しく生活が困難になった1971年には廃村となり、全住民は西表島の他集落や石垣島へ移住します。
よってここには人っ子一人いなくなりましたが、沖縄返還後の1976年に東海大学が網取小中学校の跡地を譲り受け、現在も東海大学沖縄地域研究センターがあり、研究内容によってはここで寝泊まりする学生さんもいるそう。
夜は本当に静かで明かりも無いので星が綺麗に見えそうですが、誰もいないところで一晩過ごすのは少し怖いかもですね。
あんとぅり
地元では網取を「あんとぅり」と呼びます。
旧網取集落入り口には、網取出身の方々が1996年に「あんとぅりの碑」を設立。
先祖代々築いてきた村を、貧困が原因でやむを得ず出てしまわなければならないのはとても辛い事と書かれておりこの石碑に書かれた内容を読んで心がいたたまれなくなりますね。
西表島にはまだほかにも廃村になった集落があるので、またさらにこの島の歴史を知るいいきっかけの地となりました。
網取には何がある?
そもそも船やシーカヤックでしか行けない網取って何があるのって話。
もちろん人は住んでいないから家やお店なんか無いです。
網取ブルーと呼ばれる浅葱色(あさぎいろ)のような綺麗な海しかないです!
旧集落に上陸しても人がいないから本当に静かだし、自然しかないとっても贅沢な場所。
「なにもしないをする」にはとってもいいです。
シーカヤック網取ツアー
スケジュール
8:40 白浜港集合(送迎もしてくれます)
↓ 準備
9:00 白浜港出発
↓ シーカヤック
10:00 サバ崎灯台過ぎて休憩
↓ 海に浸かりながらゆんたく
10:30 再開
↓ シーカヤック
11:00 網取港到着
↓ 旧集落内散策&飛び込み
12:00 網取湾
↓ シュノーケリング
13:00 網取湾出発
↓ シーカヤック
14:00 船浮湾
↓ 激うま手作りランチ
15:00 帰路
↓ シーカヤック
16:00 白浜港到着
自然を相手にする遊びなので、天候や海の状況、体力などによって予定変更はあります。
白浜港出発
見てこのつるぺたな海面!
湖ですか?と無意識に呟いてしまいます。
私も西表島でエコツアーガイドの資格を持っているのですが、ガイド仲間の中では体力に自信がない方で。
正直今回のシーカヤック網取も不安だったんですよw
ちなみにシーカヤック未経験者、体力に自信がない場合、このコースは少しハードになので海の状況によってはたどり着かないこともあるよ!と那須さんが言っていました。
不安を煽るような言葉とは裏腹に、2人乗りの後ろにはシーカヤックの資格を持つ相方が乗る2人艇だった為実際はそこまで心配ではありませんでした。
いざ出陣ーー!
わーーとろとろ~
風も無くつるぺたな海面にとろけてしまいそう。
私たちが進んでいるルートは白浜ー船浮間の定期便やダイビング船の航路でもあるため、時間帯によっては船が往来するので横波注意!
1年以上ぶりに乗ったシーカヤックととろとろ海面、優雅に浮遊しているカメさんを横目に船浮も過ぎあっという間にサバ崎の灯台まで来ちゃいます。
(あっという間といっても1時間くらい)
サバ崎で休息
サバ崎灯台を超えるとそこにはデンっと腰を下ろすゴリラさんが!
そうそれは巷で有名なゴリラ岩。
ゴリラ岩を拝みながら一旦シーカヤックを降りて休憩。
太陽の日差しもどんどん強くなり汗ばんだ身体を海で冷やすため、浅いサンゴ礁に身体をゆっくり沈めます。
まだまだ水温は高めの西表島はぬるめの温泉でした。
みんなでこのぬるめ温泉に浸かりしばらくゆんたくたいむ。
かれこれ30分くらいのんびりゆんたくして、今回の目的の地へ再出発です。
網取集落へ上陸
西表島あるあるを言い合ったところでまた再びシーカヤックに乗りラストスパート。
網取湾に入るまでは浅瀬のサンゴ礁が広がっていて、波が無ければ勝手にシュノーケルになりそうな場所。
(勝手にシュノーケルとは海面がつるつるで海の上にいるのにシュノーケルしている風景が見れるときのことをそう呼んでます)
しかし朝は穏やかだった海も風が吹き始め波立つように。
風と波の抵抗もありつつ網取湾を横断するといよいよ網取港の桟橋が見えてきました。
やっと網取着いた~と上がりっぱなしの口角も戻さずに旧集落散策へ。
入り口には「あんとぅりの碑」が建っており、本当に以前はここで普通に生活していたのだと再確認できます。
横に続く道に沿って進んでいくと、所々崩れかけた石垣が残ったコンクリートの家が現れてきます。
ガス管もそのまま、住人の生活していた跡が未だに残っている。
集落内の道はかろうじてそのまま残っていますが、草木が自由に生え始めて人は住んでいない場所というのがわかります。
昔の住人が食べたであろう貝殻もちらほらと落ちていました。
ちなみにこの貝、海ではなかなか見つけられないとっても美味なものらしい。
是非とも頂いてみたいです。
奥には米軍が作った貯水槽も残っていました。
実は私、このツアー直前にパイレーツオブカリビアンを見ていたのとPS2のバイオハザードをやってきたので、自分が映画やゲームの世界に入り込んだ気分でした。
もうここは映画やゲームの世界そのもので、せっかく案内してくれている那須さん!自分の世界に入ってましたごめんなさい!w
集落の散策を終えてドローンで空撮タイム。
ドローンはその場所の綺麗な写真を空撮するのは勿論、行くのが困難な場所をどのようになっているのか上から確認することが出来るので本当に便利です。
散策できなかった山側もしっかり確認できていよいよ次はシュノーケルタイム♪
網取湾シュノーケリング
これが噂でよく聞いていた網取ブルー
フィンとマスクを装着し念願の網取ブルーへダイブ。
大きなナポレオンがお出迎えしてくれて、普段泳げない砂地に気分はマーメイドw
サンゴからひょいっひょいっと集団で出入りするデバスズメさんたちをうっとりながめながら脳内はリトルマーメイドの曲が永遠にリピートされていました。
ベストコンディションではなかったものの、初めての網取は透明度も良く、しっかり網取ブルーを感じれました!
船浮湾のビーチでランチ
そろそろお腹もいい感じにすいてきた頃、この時には風も大分吹いていて海もうねりも出てきていたため、穏やかな船浮湾内まで頑張っちゃおうということに。
帰りのゴリラ岩からサバ崎にかけて干潮に近かったのでシーカヤックも慎重に漕いでいきます。
漕ぎ始めて1時間くらい。
少し荒れた海と容赦ない日差し、空腹で身体もヘロヘロになった頃、元々用意していたかのようにいい場所に木陰があるビーチに到着。
いよいよ待ちに待った那須さん特性”キャベツの塩レモンパスタ”
おいしーーーーん!!!
と思わず叫んでしまう。
味よし、景色よしの最高のランチを堪能すると、お次は淹れたてコーヒーと奥様特性ブラウニー。
こんなに贅沢していいのかと謙遜していましたが、容赦なく2つパクリと口へ運ぶ。
うーーーん、おいしーーーん♡♡
甘くて濃厚なブラウニーは今日の疲れを完全に忘れさせる味でした。
白浜港へ帰還
ご飯を食べながらまた西表島あるあるゆんたくたいむ。
話はつきないですが、そろそろ帰還しないといけない時間になったのでまた次回のお楽しみということで帰路へ。
この帰り道の私は背中や肩回りがバキバキの状態で正直帰れる自信が無かったです。
もう無心に漕げているのか漕げていないかわからないが、とりあえずパドルを動かし白浜港を目指していました。
1時間弱ひたすら無心に漕いでいたらゴールの白浜港も目前に。
同時に疲れもピークに。
やーーっと着いた~
最後までなんとか漕げた達成感はこの先も忘れられないと思います。
最後はみんなで片づけをしてお疲れさまでした。
ツアー後の感想
ツアーを終えて家に着き、片付けやシャワーを浴びて落ち着いたのが17時ごろ。
家に帰るまでが遠足とよく聞くけど、帰ってからもこの高まった気持ちは収まらず。
この日はイチタカ(居酒屋)に速攻GOして念願のおビールで相方と乾杯。
おいしーーーーん&気持ちーーーー
普段海に泳ぎに行くときはサクッと1時間くらいで行って帰ってくるし、山へトレッキングに行くときもなるべくお金もかけずセルフアクティビティが多い私達。
今回は網取という自力では行けない場所という事もあってお願いしましたが、ガイドする私達もお客さんとしてツアーに参加することの大事さも学ぶことができました。
前日という急なお願いにも快く受け入れてくれた那須さんに頭が上がりません。
何より安心してめいいっぱい網取を楽しむことができて大満足の1日となりました!
那須さん、ありがとうございました~!
しかいとぅにぃーふぁいゆーー
最後に
これから行こうとしている皆さーーん!!
日焼け対策は本当に怠らないように!
私この後1~2日顔が真っ赤に腫れて後悔したよw